top of page

▶︎ Taylor'sの学生に聞いてみた (2)

更新日:3月3日



外観
外観

記者:ちょっと違う質問です。もともと海外に興味があって、英語もそれなりにできたとは思うんですが、入学後に「想像と違った!」ということはありましたか?



学生:ありましたね(笑)。IELTSのスコアをそれなりに取って入学したんですが、実際に授業が始まると「いやいやいや…」という状態になりました。



記者:それはやっぱり、マレーシアならではの多民族な環境や、アクセントの違いが影響しているんですか?


学生:それもありますね。アクセントだけでなく、文法も結構バラバラですし。でも、何よりも英語を「学ぶ」ことと「使う」ことの違いを痛感しました。


記者:今振り返ってみて、日本にいるうちにやっておけばよかった英語の勉強法ってありますか?


学生:うーん、やっぱり「実際に話す練習」ですね。単語や文法を知っているだけでは、実際の会話では役に立たないことが多いです。もっと英語で話す機会を作っておけば、最初のギャップを少しは減らせたかなと思います

あと、やはりアカデミックな語彙や表現にもっと力を入れておくべきでした。


記者:といいますと?


学生:私はもともとビジネス英語がある程度できたので、「アカデミックな英語の勉強をそこまでしなくてもいけるんじゃないか」と思ってたんですよね。でも、それが甘かった(笑)。実際に入学してみたら、全然ダメでした。


記者: なるほど。ちなみに学科に入る前に英語のコースに入ったんですか?


学生: はい、入りました。3か月間英語の集中コースを受けた後、IELTSをもう一度受験して、ギリギリ5.5のスコアを取って入学したんです。


記者: じゃあ、マレーシアに来てから英語のコースを受けて、IELTSをクリアしてからビジネス学部に入ったという流れなんですね。


学生: そうです。もともとIELTSのスコアが足りなかったんです。IELTSのスコアは、入学前に全員が受ける必要があるんですけど、私は基準に達していなくて。それで、オーストラリアに3か月間留学して、語学学校に通いました。


記者: へぇ!オーストラリアに3か月も?


学生: そうなんです。語学学校では、ほぼ100%英語漬けの生活で、文法をしっかり学びながらボキャブラリーを増やすことに集中しました。それでもマレーシアの大学入学には足りなくて、結局こっちで英語コースに入ることになりました。


巨大レクチャーホール
巨大レクチャーホール

記者: 現在のテイラーズ大学の学生構成はどうなっていますか?


学生: 以前は7割がローカル(マレーシア人)だったんですよ。でも、今は逆転して、2〜3割がローカルで、残りはインターナショナルの学生になっています。


記者: そんなに変わったんですか?それはコロナの影響ですか?」


学生:そうですね。世界中で同じような現象が起きています。例えば、オーストラリアも留学生が激増していますし、マレーシアも例外ではありません。私はインターナショナルオフィスで働いているので、毎日パスポートや入学手続きを見ているのですが、学生の約65〜70%が留学生です。そのうちの半分は中国からの学生ですね。


記者: やっぱり中国の学生は多いですね。まあ乱暴ですが、世界人口の1/10は中国人ですから当然かもしれません。でも、本当に勢いは感じますね。ところで、英語学習について、もう少し聞かせて下さい。


学生: 私が最初にインテンシブ イングリッシュ クラスに入ったのは、IELTSスコアが足りなかったからです。IELTSは入学前に必ず受ける必要があるのですが、私はスコアが基準に達していなくて、英語コースを3カ月受講することになりました。その後、再度IELTSを受験し、最低基準である5.5をギリギリクリアしました。


記者: なるほど、英語コースではどのようなことを学びましたか?


学生: 主にIELTS対策ですね。頻出単語を暗記したり、試験の傾向を分析して、ライティングやスピーキングの練習を繰り返しました。つまり、試験に合格するためのテクニックを徹底的に学ぶ場でした。


記者: IELTSをクリアしても、大学の授業についていくのは大変でしたか?


学生: はい、大変でした。日常会話の英語はある程度できても、アカデミックな英語は全く別物です。特に専門用語が多いので、英語で説明されても、その意味を理解するのに苦労しました。結局、授業を受けるだけでは足りなくて、自分で勉強し続ける必要がありました。


記者: やはりアカデミック英語の重要性は高いですね。


学生: そうですね。IELTSの勉強はあくまで入学のための準備であって、大学の勉強を乗り切るためには、より専門的な英語力が必要になります。


記者: ビジネス英語とアカデミック英語の違いについてどう思いますか?


学生: ビジネス英語はまた別物です。私は以前、外資系のアパレルの会社で働いていたのですが、本社のプロダクトマネージャーと英語でミーティングをしたり、指示書(本国からの業務指示)を読んで理解する必要がありました。そういった環境で、実践的なビジネス英語を身につけることができました。


記者: 大学の英語と、ビジネスの英語はどちらが難しいですか?」


学生: どちらも難しいですが、種類が違いますね。大学では論文を読んだり、プレゼンをしたり、専門用語を使いこなす必要があります。一方、ビジネス英語では、メールのやり取りや電話対応、交渉など、実務に直結したスキルが求められます。


記者: 結局、どちらの英語も使えるようになることが重要なんですね。


学生: そうですね。どちらのスキルもバランスよく伸ばすことが、将来的に役立つと思います。ビジネスの現場では、独特な言い回しや専門用語が多いです。私が経験したのは、本社とのやり取りで、毎週のように電話会議がありました。例えば、新商品の発注や製品のアップデートに関する議論をする際、決まったフレーズを使いながら話を進めるんですよ。そういうやりとりを続けるうちに、自然とビジネス英語が身についていきました。


記者: ビジネスの場面で英語を使うことで、より実践的に学べるのですね。


学生: そうなんです。でも、逆にビジネス英語に慣れてしまうと、アカデミック英語がまた違う言語に感じるんですよ。例えば、大学の論文を書くための表現や、講義で出てくる専門用語はビジネス英語とは別物です。だから、ビジネスで英語を使えるようになったからといって、学術的な英語ができるわけではないんです。


記者: どちらの英語も必要になるということでしょうか?


学生: そうですね。特に大学を卒業してからビジネスの現場に出る人にとっては、どちらのスキルも必要になります。アカデミック英語を先に学んでからビジネス英語に移るほうがスムーズだと思います。逆に、いきなりビジネス英語を学んでも、アカデミックな環境では通用しづらいですね。


学校の中にはレストランやカフェ、コンビニも!
学校の中にはレストランやカフェ、コンビニも!

記者: 話の切り口を少し変えます。英語の勉強について、日本では小学校から英語を学んでいるのに、実際に話せる人が少ないという話をよく聞きます。この点についてどう思われますか?


学生:それ、本当に不思議ですよね。日本の学生はみんな何年も英語を勉強しているのに、実際に話せる人は少ない。逆に、マレーシアではローカルの学生も短期間で英語を習得して、インターナショナルスクールに溶け込んでいきます。


記者: マレーシアのインターナショナルスクールで英語を強化するクラスがあります。3ヶ月から半年程度でほとんどの生徒はこのクラスを卒業し、一般のクラスに入ってきます。これってかなり短期間に英語を上達させるプログラムですよね。短期間で実践的に学ぶから、どんどん英語が上達するんです。もちろん学習の後の生活が全て英語なわけですから勉強と実践が並行して進んでいく。そこは日本で学ぶのとは大きく違いますけどね。


学生: 単に文法を学ぶだけではなく、実際に英語を使って会話する機会を増やすことが大切だと思います。


記者: 話を変えますね。そもそも、留学を決意したきっかけは何だったのでしょうか?


学生: 実は、最初は私自身の為というより、子供の教育を考えたのが大きなきっかけでした。私は小中高と私立の学校に通っていて、かなり自由な教育を受けていたんです。教科書を使わず、先生が独自に作った教材で授業を進めるような学校でした。



記者: それは日本の一般的な学校とはかなり違いますね。


学生: そうなんです。でも、私の子供は公立の小学校に通うことになり、初めて授業参観に行ったときにすごく違和感を覚えました。生徒たちは先生の指示に従うだけで、自分から考えたり発言したりする機会が少ない。まさに「指示待ち人間」になってしまう環境だったんです。


記者: それが留学を考えるきっかけになったのですね。


学生: はい。企業でも、新卒の子たちを見ていると、「これをやって」と言われたことはやるけど、その先のことを自分で考えたり、主体的に動いたりするのが苦手な人が多いんです。それを見て、このままではまずいなと思いました。だからこそ、海外の教育環境で、もっと自主性を育てる経験を子供にさせたかったんです。


記者: 実際に留学してみて、日本の教育と海外の教育の違いをどのように感じていますか?


学生: 一番大きな違いは、自分で考えて行動する力を求められることですね。海外では、先生から「この問題についてどう思う?」と意見を求められることが多い。でも、日本の教育は「この答えが正解です」と教えられることが多いんですよね。だから、日本の教育だけでは、なかなかグローバルな環境で通用する力が身につきにくいと感じています。


記者: まさに、これからの時代に必要なスキルですね。


学生:  例えば、日本の学校では「ここを綺麗にして」と言われたら、本当にそこだけを綺麗にするんですよ。でも、海外の学校では、空間全体を見て、「つながっている部分も綺麗にしよう」と考えるんです。そういう自主的な判断が求められる環境なんですよね。また、日本の教育はとにかくインプットが多くて、ひたすら詰め込むスタイルです。みんなが同じクオリティの教育を受けることが重視されていて、それ自体は良い部分もあるかもしれません。でも、そこにアウトプットの機会が少ないので、自分で考えて発信する力が育ちにくいんですよね。


記者: そうした教育を海外で体験させたい。でもしかして、じゃあ、ご自身も留学してみようかと?


学生: そうですね。最初は子どもだけを海外の全寮制の学校に入れるつもりでした。でも、考えているうちに「私自身の英語力も中途半端だし、海外で働く夢もあるし…」と思って、一緒に行く決断をしました。


記事: 実際に海外の学校に入れてみて、如何ですか?


学生: やはり思った思った通りインプットよりもアウトプットの量が格段に多いですね。私の息子はオーストラリアカリキュラムの学校に通っているのですが、成績の50%は普段の授業での取り組みで評価されます。もちろん息子も最初は英語の強化授業に組み込まれました。その中で感じたのですが、日本の英語教育は、文法や読解力の面ではかなり優れています。中学・高校で6年間、文法や長文読解をみっちり学ぶので、その部分では他の国の学生よりも強い。でも、アウトプットの機会が少ないんですよね。例えば、日本の学校には「オーラルコミュニケーション」の授業がありますが、週に1回か2回だけ。それでは、英語を使って考えたり、話したりする力はなかなか身につかないですよね。


海外の学校では、英語は「学問」ではなく「ツール」として学びます。日本の英語教育も、もっと実践的なアウトプットを増やせば、英語を「話せる」ようになる子が増えるんじゃないかと思います。

とても明るい構内。すり抜ける風も気持ちいいです
とても明るい構内。すり抜ける風も気持ちいいです

記者: 最近韓国の学生は英語がとても上手だと感じますが、その理由は何だと思いますか?


学生: そうですね。友達に聞いたのですが、韓国では小学校1年生から毎日1時間、英語のオーラルコミュニケーションの授業があるんです。その時間でアメリカ英語の発音をしっかり学ぶ機会がありますし、先生たちもほぼネイティブか、それに近いレベルの韓国人の先生が担当しています。


記者: なるほど。では、その教育環境が英語力の向上に大きく影響しているんですね?


学生: そうだと思います。幼い頃からアメリカ英語の発音を繰り返しインプット・アウトプットしているので、韓国の学生は自然とアメリカ英語の発音が身についているんです。K-POPが世界で人気なのもありますが、韓国のアーティストたちが英語のインタビューで流暢に話せるのも、こうした学校教育の影響が大きいと思います。


記者: 確かに、他のアジア諸国と比べても韓国の学生の英語力は高いと感じます。日本と比べるとどうでしょうか?


学生: 日本では英語を話す機会が少ないのが大きな違いだと思います。日本の英語教育ではそれが圧倒的に不足しているような気がします。


記者:日本は島国で、日本語だけで十分生活できる環境なので、日常的に英語を使う必要がないんですよね。でも最近では海外からの旅行者も増え、英語を話す機会が増えてきていますよね。そういった実体験が英語の上達を加速させるのではと最近は思っています。

では最後に、マレーシアで学ぶことを考えている日本の学生に向けてアドバイスをお願いします。


学生:英語力はもちろん必要ですが、それ以上に「何を学びたいのか」「どう生かしたいのか」を明確にしておくことが大事です。日本のように「とりあえず大学に行く」という考え方ではなく、自分の将来をしっかり見据えて、目的意識を持って学ぶことが重要だと思います。



記者:貴重なお話をありがとうございました!





TAYLOR'Sの学生さんに長きにわたってお話を聞かせていただきました。


学校の授業の話や、英語のお話し。とて楽しく拝聴できました。もちろんいろいろな考え方がありますので、何が正しいという正解はありません。でも、とにかく殻を破り、外に出て、いろいろな体験をすることで人間としての幅が広がり、可能性も広がると感じました。


チャレンジ。幾つになってもそれが本当に大事だと痛感させられたインタビューでした。


本当にありがとうございました!!



無料進学相談はこちらまで!!
無料進学相談はこちらまで!!



Comments


最近の記事

過去ログ

bottom of page